【強い影響力と訴求力】マイクロインフルエンサーについて
このブログでも何度か見てきたように、「インフルエンサー」と呼ばれる人々が消費行動に様々な影響を与えている。 ところが昨今、より新しい動きが活性化しているようだ。 それが、今回のテーマとなる 「マイクロインフルエンサー」 である。
マイクロはギリシャ語で「小さい」を表す言葉だが、 主にフォロワーを数千人~1万人程度を持つような、比較的「小さい」インフルエンサーを指す。 彼らはtwitterやInstagramで活動しているケースが多い。 より、「一般的な消費者」に近い存在とも言える。
そんなマイクロインフルエンサーの動きを追ってゆくと「あること」が分かってきた。 いったい、いま何が起きているのだろうか? 今後、どのようなトレンドが生まれてゆくのだろうか?
▼影響力とは何か?
アメリカのマーカリー社が200万人のインフルエンサーについて調査して、ある重大な事実が判明した。
その前に、 エンゲージメント という概念について見ておきたい。
直訳すると「約束」や「契約」という意味になるが、ソーシャルメディアにおいて エンゲージメントとは、拡散による効果を表すものであり「繋がりの深さ」を表すとされる。
さて、先ほどのマーカリー社の調べにより、何が分かったのか? インスタグラムの投稿に対する「いいね!」の割合について調査したところ
フォロワー数1000未満のアカウントでは8% フォロワー数1000~1万のアカウントでは4% フォロワー数が1万~10万のアカウントでは2.4% フォロワー数が100万以上では1.7%
と、減少してゆくことが分かったのである。
関連記事: インフルエンサーマーケティングで大切な指標、エンゲージメントって何?
※図の青い部分がエンゲージメント。縦軸はフォロワー数を表す。
つまり、こういうことだ。 フォロワー数が多い = 影響力が強い と今までは考えられていたのだが、話は単純ではなく、 フォロワー数が多い ≠ 影響力が強い という場合もあり得る、ということを示しているのだ。
これは単純な計算問題だ。たとえば、スポーツウェア会社がフォロワー数200万の著名なソーシャルメディアユーザーと契約した場合、多数のオーディエンスにリーチすることはできるものの、その9割はスポーツファンではない可能性がある。それなら、本当のスポーツ好きにフォローされている100人の自称アスリートと契約した方が理にかなっているというわけだ。
引用記事:インスタでいま注目すべきは「マイクロインフルエンサー」:影響力が最大となる最適解
多くの人の目に止まることと、必要としている人に情報が届くかはまったく別の話なのだ。
エンゲージメント率が高いということは、「繋がりが深い」ということ。 少人数ながらも確実に目的としているターゲットに訴求できると考えられているのが、マイクロインフルエンサーなのである。 この性質から、限定されたコミュニティ内で活躍することが多い。 一例をあげておくのでチェックしてみて欲しい。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ▽料理系マイクロインフルエンサー https://www.instagram.com/p/BUfn131gy0N/
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ▽ファッション系マイクロインフルエンサー https://www.instagram.com/p/BUdQhLulgdf/?taken-by=mocchi_1126
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ▽勉強系マイクロインフルエンサー https://www.instagram.com/p/BNB25SWB33d/?taken-by=study_mako106 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 単にフォロワー数を稼げばというというわけではなく それぞれの特性を持ったマイクロインフルエンサーもうまく抱え込んでゆく必要があると言えるだろう。 ターゲットがある程度限られる、ニッチな業界・商品においては、マイクロインフルエンサーの方が効果的なケースも多いだろう。
フォロワー数の競争ではなく、サービス・コンテンツの質、多様性を持つこと。 またその点を理解し、測る指標となる「エンゲージメント」を把握することは 今後のインフルエンサー・マーケティングにおいて重要なポイントになるであろうことは間違いない。